表ソフトの練習方法
―――角度打ち

☆☆ 考え方 ☆☆

 「表ソフトでは裏ほどドライブがかからない。でも、角度打ちがある」といわれます。ほんとうでしょうか?
 角度打ちができる人は、一度試しに、裏ソフトで角度打ちをやってみてください。きっと、びっくりするくらい安定すると思います。単純な話、面が凸凹している表ソフトは、何をやっても裏ソフトより安定しないのです。

 「角度打ちはナックルが出るから、相手が嫌がる」。それはその通りなのですが、いかんせん、安定度が悪いことのデメリットを補えるとは思えません。

 なぜ長々と表ソフトの悪口を書いたのか。それは、角度打ちを練習するにあたって、妙なイメージを持ってほしくないからです。表ソフト速攻の強い選手は、たしかに角度打ちでものすごいボールを打ちます。それは、裏ソフトの一流選手に負けないボールと言えるでしょう。でも、実力が拮抗したもの同士では、やはりロング合戦で角度打ちに勝機は少ないように感じるのです。結論。表ソフトのフォアロングは弱い。

 つまり、角度打ちの真髄は攻撃性にあるのではなく、むしろ「カットに弱い」ことなど、表ソフトのフォアサイドの弱さを克服することにあると思うのです。もちろん、最終的には切れたつっつきを台上でがんがん打ってもらいたい。でも、それは以下のような練習を下地にしたうえでやってもらいたいのです。

 ここではカットボールを「安定して」「確実に」打つ技術の習得を目指します。試合でフォア側に切れたカットが来たとき、窮屈な格好で突っつかずにつなげるようになるためにも、がんばってください。

☆☆ 打法のポイント ☆☆

 

 ☆☆ 練習方法 ☆☆

カット打ち

 理想的には、カットマンに相手をしてもらうのが一番でしょう。カットマンがいない場合は多球でカットを出しましょう。多球でカットを出すには、

1. フォアクロスカット打ち(目標30本)

2. フォアクロスカット打ち(目標10本)

・ 1.とは違い、強打気味にカット打ちする。

・ スイングは上方でなく、前方へ。

3. バッククロスカット打ち(目標30本)

・ 1.と同様。  以下、バックストレート、フォアストレートとバリエーションを増やしていけます。しかし、通常の練習環境ではこうはいかないでしょう。とりあえず、1.のカット打ち30本を必修課題とします。また、4.もおもしろい練習です。

4. フォアバック切り替えカット打ち(30本目標)

フォアは角度打ち、バックは突っつきストレートで、相手にはひたすらフォアカットで打ち分けてもらいます。相手にそれなりの技術レベルが求められます。

☆☆ チェックポイント ☆☆

 山なりボールで確実につなげているか  「別に山なりじゃなくつなげている」という人もいるでしょう。しかし、あえて山なりのボールを覚えてほしいのです。理由は、「この世には、異様に切れたカットを打つ人間がいる」こと、「試合では、体勢を整えずに打たねばならないケースが多い」こと、さらには「山なりで返したところで、手ひどい反撃は案外うけない」こと、です。 足は動いているか 同じ人と練習をしていたり、多球を出す人が上手だと、ほとんど足を動かさなくても打ててしまいます。一回一回、足を動かすことを忘れないでください。場合によっては、練習相手に頼んで、たとえば、フォアのなかで、小さく左右に振るなど、コースを変えてもらいましょう。

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