2000’Summer training camp So hot battles
20世紀最後の年に、長野に繰り広げられた名勝負・そのほんの一部をみなさんに
むか〜し、むかし。あるところに、チュウジョウという、それはそれはたいそう働き者の好青年がおったそうな。チュウジョウは、話し始めると止まらないという、ちょっと変人じみたところはあったものの、それはそれは、みなに好かれる好青年だったんじゃと。
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隣村にすむ絵美嬢というお子も、それはそれはよい娘さんでな。本人の希望から顔を載せられないのが残念じゃが、それはそれは、かわいらしい娘さんじゃったそうな。(編集者註:作者のT先生が勝手に目線をいれました。本人さん、嫌なら遠慮なくゆうように)
チュウジョウと絵美嬢は同い年でな。たいそう、仲がよかったそうなんじゃ。
そこへ村一番の暴れん坊、松太郎が絵美嬢を見初めたからさあたいへん。勘違いした松太郎は、チュウジョウと絵美嬢が仲良く話してるのを見て、気分を害しおったんじゃ。「俺のエミちゃんに何しとんねん、あいつ」
怒った松太郎は、強硬手段に出たそうじゃ。強硬手段とは言うてみたけど、写真で見ると絵美嬢のほうもまんざらではない感じもするのう・・・。 ・・・・・・まあ、それはいいとして。松太郎の悪行は、実はこれに始まったことではなくてじゃ、まあ言うてみれば年中行事のようなものじゃったんじゃな。
ところが、それを知らんチュウジョウはじゃ、松太郎に意見したんだと。 「松木さんこれはちょっとおかしいのではないのですか。僕は別に渡辺さんとの関係については、昨日から言っていますとおり・・・」意見し始めれば、若い二人じゃ。
なかなか言葉を尽くして分かり合えるもんでもない。あっというまに闘いが始まったんじゃと。
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しかし、そこはこれまで悪行を積んできた松太郎じゃ。チュウジョウのクロスカウンターが決まってもびくともせず。タックルで中に入った松太郎はひじ間接を極めつつ、
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一本背負いを打ちおったそうな。
ひょっ 「っえ〜!!」と、チュウジョウは軽々と投げられてしまったんじゃと。
ところが、その夜。勝利した松太郎は自らの欲望をストレートにぶつけてみたんじゃと。でもな、松太郎のアプローチがあまりに急激じゃったのじゃろうか、それとも、絵美嬢の天然小悪魔のせいじゃろうか。投げ飛ばしものの、松太郎はたいしていい思いはできなかったんだと。わしも経験があるが、“天然”小悪魔ほど怖いもんはないぞ。まあ、若いときに一回くらいひっかかるのも、それはそれで悪いもんでは・・・・ゴホッ!!
いまいち煮えきらん松太郎じゃったが、宿に帰ってからちょっと考えたんじゃ。 チュウジョウはあれほど悪くないと訴えてたやないか。それを俺は・・・。いくらなんでも投げ飛ばすことはなかった。そうだ、チュウジョウに謝ろう、と。
そう松木が決心したところへ、チュウジョウがやってきたんじゃ。 「僕としては別に渡辺さんに特別何かというわけではなく、それは何度も繰り返し言ったとおりであって、それに松木さんには何を言われているのか把握するのにも時間がかかり、かつ、僕がいきなり投げられたことはどうにも理不尽であって、ほんとにひどいめにあったなあともんもんと部屋で一人で過ごしていたわけなんですよ・・・・・・(以下、20行程度)」
さすがの悪人、松太郎も、チュウジョウの長い言葉にうたれ、改心したんじゃそうな。 松「俺がわるかった」 C「これで僕もすっきりしました。わかってもらえれば、すっきりしたというか、よい気持ちになります。そこで僕が思うことには松木さんは、・・・(以下34行程度)」
めでたしめでたし
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